インフラエンジニアに未経験でなれる年齢は?30代や40代は大丈夫なのか?
40代になると転職すること自体そんなに簡単なことではありません。まして未経験の分野に転職をするのはさらに難しいと言えるでしょう。
企業はどちらかといえば若い人材か経験豊富な人材を求める現実があります。では絶対に40代未経験ではネットワークエンジニアとして働くことはできないのか、と言えば確率は0ということでもありません。
Contents
ネットワークエンジニアの仕事内容
ネットワークエンジニアの仕事内容は大きく設計、構築、運用管理の3つがあります。
ネットワークの設計
ネットワークをどのように構築するのかを決めるために、ネットワークを設計しなくてはいけません。
セキュリティやさまざまなOS、サーバーやルーター機器などシステムの知識はもちろんですが、クライアントとどのようなシステムを求めているのか、それを作るためには予算や期間がどのくらいかかるのかなどを話し合って決めることも必要です。
ネットワークの構築
ネットワークの設計が決まったら、それに沿ったネットワーク構築をしていきます。
ネットワーク構築とは設計書をもとに回線や専用の機器の設置、ソフトウエアの設定などを行います。コストを削減するために最新の機器や技術について理解しておくことが必要です。
構築が終了したらきちんと作動するかを確認し、クライアントに引き渡します。
ネットワークの運用や管理
ネットワークエンジニアの仕事はネットワークの構築をしたら終了するわけではありません。
構築したシステムが問題なく運用できているかどうかを確認する必要があります。これがネットワークエンジニアの仕事の中でもメインにあたるものです。
例えば通信量や速度、スペックは十分か、不正な通信が行われていないか、などを確認したり、機器の交換をします。また、トラブルがおきた時の対応を行うのもネットワークエンジニアの大切な仕事です。
スキルなしでは難しい
ネットワークエンジニアという職業に就くために必要な資格というものはありません。しかし、何の知識もないままネットワークエンジニアになるのは難しいでしょう。
未経験でネットワークエンジニアになるために資格を得ておくのも1つの手段と言えます。資格というものはそれに関する知識を持っている証明になります。
ある程度の知識があれば未経験でも仕事ができると評価される可能性があります。
なぜバックグラウンドが重要なのか
インフラエンジニアの業務内容は、直接ソースコードを作成し正常な動作とデバッグを繰り返すトライ&エラー型のプログラマーとは異なり、6割~7割はそれまでに蓄積した経験から答えを導き出す職種だからです。
入力機器から受け取った「入力キー情報をカーネルを経由してサーバが機能を実行するメカニズム」やネットワークを流れる「パケット内容」を直接目視することは出来ません。
例えば、正しくNICの設定を行ったはずなのに正常に画面表示が行われない等の問題が起きた場合、問題の切り分けを行うためにはどうしても経験が頼りになってきます。
この経験有無により問題解決までの時間が大幅に変わってきます。
今までの経歴との紐付けが必要
ネットワークエンジニアにはITに関する技術がもちろん必要になりますが、クライアントや他のエンジニアと円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション能力も必要になります。
今までの仕事の経歴で人と接する仕事をしていたのであれば、それをアピールすることで採用される可能性があります。
40代で未経験者となるとはどうしても企業にとって有利な人材であるとは言えません。そのため、企業に対して魅力的な人材であるというアピールをすることが大切です。
インフラエンジニアに年齢の限界説はないのか
私は長い間SEを続けてきましたが、雇用企業側が年齢を理由にインフラエンジニアを断った事例を見たことがありません。(フリーランスの話です)
私の所属する現場には60代のインフラエンジニアが大勢います。
私の部署も年配エンジニアの技術を若年層のエンジニアへうまく引き継ぐ目的でいろいろ思考錯誤してきましたが、結局キャリアを引き継ぐことは出来ないことがわかってきました。
実際に40代からインフラエンジニアになるためのステップを紹介します
ステップ1:インフラやネットワークの知識を覚えよう
ネットワークエンジニアという名前ですから、もちろんネットワークの知識を覚えておくことが大前提になります。例えばLANケーブルやルーターなどのネットワーク機器や設定の仕方、ネットワーク用語などですね。
また、インフラの知識を覚えておくことも必要です。インフラとは「Infrastructure」の略で、基板や下部構造という意味があります。ITで言えば、パソコンやサーバーなどのハードウエア、またはOSやアプリケーションなどのソフトウエアのことです。
この2つの知識はネットワークエンジニアの基礎とも言えるものですので、必ず覚えておかなければならないものであるとも言えます。
ステップ2:セキュリティに関する知識を覚えよう
ネットワークに繋いでいるとサイバー攻撃などさまざまな脅威にさらされる危険性があります。それを防ぐためにも適切なセキュリティシステムの知識を覚えておくことがとても大切です。
セキュリティをセットアップした後もアップデートするなど継続して対応し、常に外部からの不正侵入やデータの漏出などを防ぐことも、ネットワークエンジニアの大切な仕事です。
ステップ3:ネットワークエンジニアに必要な資格を取得しよう
ネットワークエンジニアになるために必ず取得しなければならない資格はありませんが、企業に就職するときに自己アピールにつながるものをご紹介します。
- 基本情報技術者試験
- ネットワークスペシャリスト試験
40代でインフラ系の技術を学ぶにはどうすればよいか
スクールを活用する
圧倒的に若年層を対象とするスクールが多い中、中には年齢不問のスクールも存在します。
未経験者からエンジニアとして完全サポートで有名な「TECH::CAMP 副業・フリーランスコース」は特に年齢制限は設けていません。一度相談してみるのはいかがでしょう。
派遣で実績を積む
多少の経験があるなら、転職エージェントを活用するのも手です。ただし、転職エージェント側にもかなりの理解を必要とします。
ほとんどの場合は書類審査の時点で落とされてしまい、制約までこぎつけることは不可能でしょう。
けどあきらめないでください。
独学で学ぶ
ここで一つはっきりとお伝えしたいのが「現場でインフラエンジニアの技術を学ぶことは出来ません!」と言う事です。現場では、既に技術を持つエンジニアしか望んでいないと言う事です。
よっぽどお金の有り余っている企業でないと、内部で育てようとは思わないでしょう。現実的にはそんな企業見たことありません。
まとめ
絶対とは言い切れませんが、40代から正社員としてのインフラエンジニアへの転職はまず無理と考えるべきです。
インフラエンジニアの仕事は それまでに蓄積した経験から答えを導き出すことが多く、プログラマーのようにプログラムを直接目視できる職種ではない。
インフラエンジニアの仕事は、未経験者と経験者とでは、キャリアや経験がそのまま時間当たりの生産性として表れてしまう。しかしながら、プログラマーのような年齢限界説はインフラエンジニアには存在しない。
インフラ技術を独学で覚えるのはあまりお勧めしません。スクールや力のある転職エージェントを探しましょう。